うおのめ、たこのおはなし

鶏眼(けいがん)(俗称:うおのめ)とは

鶏眼は、通常大人の足にできる直径5mmほどの硬い皮膚病変です。歩行時に痛みを伴うのが特徴です。中心に芯が見えるので俗にウオノメと呼ばれています。

一定部位に繰り返し刺激が加わり、角質が厚く芯のようになり、芯が神経を圧迫して痛みを生じます。子供は一般的に皮膚が柔らかいため、鶏眼ができることは少なく、うおのめを主訴に受診されたお子さんのほとんどは、ヒト乳頭腫ウイルス感染による尋常性疣贅(いぼ)です。鶏眼は食い込んだ芯をしっかり除去することが必要です。中心部の芯の部分をメスやニッパー、ハサミで切除します。場合によっては鶏眼の大きさに合わせて切ったスピール膏を貼り角質を柔らかくした後に処置を行います。疼痛軽減や再発予防のためPediPAD(ドーナツ型のクッション)などを用いて圧迫除去を行うこともあります。

 

また、CO2レーザーで角質を蒸散させて治療することもあります(自費診療)。

 

べん胝(ベンチ)(俗称:たこ

ベンチも同様に、皮膚の一部が慢性の刺激を受けて厚くなりますが、鶏眼と異なり、刺激を受けた部位全体の皮膚が少し黄色味を帯びて盛り上がり、痛みは無いことが多いです。ベンチは足底以外にも、生活習慣により、身体の様々な部位に生じます。(座りだこ、子供の指しゃぶりたこ、ペンだこ、ゲームたこ)ベンチは硬くなった角質を軟膏などで柔らかくしたりスピール膏やハサミ、メスなどを用いて適宜除去します。

 

治療だけではなく、生活習慣でも注意が必要です。鶏眼やベンチの原因である「同部位への慢性刺激」は不適切な靴や、生活習慣などが原因で生じるため、このような原因を見つけて、可能な限り除去することが最も重要です。

 

自分で削ることもできますが、セルフで行うことはなかなか難しいと思います。当院では鶏眼、ベンチ(たこ)の処置も行っておりますのでお気軽にご相談ください。

 

 

2021年05月18日